アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

119

■ 午前5時30分〜6時30分

2011年8月16日、早朝。 ブー、ブー、ブー… 5時33分、電話が震えた。ディテ(嫁)からだ。 慌ててとる。 アフロ「はい」 ディテ「……」 アフロ「わかった。すぐ行く。」 ディテの実家に車を走らせた。 救急車を呼んだという。おいろはんのために。 実家につくと、お義母さんが出迎えてくれた。 「朝早くから大変だったね」 「いやいや、そんな。大丈夫そうですか?」 「うん。落ち着いたみたいよ。」 家に入るとディテがいる。腕の中に、いた。おいろはんもちゃんといた。

■ 4時30分〜5時30分

外もまだ薄暗い4時半頃か。ディテが見ている前で、うつらうつらしていた「おいろはん」が、急にカッと目を見開き、口を大きく開け、呼吸ができないでいるのか顔がみるみるうちに赤くなっていったという。 吐こうとしていたものが変なところに詰まったのか、慌ててディテが抱き上げると、文字に出来ない叫びをあげて、おいろはんが泣き出したという。 いつもと違う尋常ではない泣き方に階下で寝ていたお義母さんも気づき、きてくれたそうだ。 病院に電話すると、 「その泣き方なら大丈夫だと思うんだけど、もしかしたら救急に聞いてみてもらったほうがいいかもしれない。うちにも、今お医者さんがいないからね。」 だそうだ。お義母さんが救急に電話するよう背中を押してくれて、ディテは119を押した。 「産婦人科の看護師さんに相談してみるようにいわれたんですけど…」 と状況を説明している間にもう出発してくれていたようで、 「すぐつきますので、見ますね」 あっという間に来てくれたそうだ。 おいろはんをお義母さんが抱き、その後をディテがついて、救急車に向かった。中で三人の隊員の方、お義母さん、ディテに囲まれ、おいろはんに聴診器が当てられた。 「よかった。肺の方の気管は、今は詰まってないようです。これで様子を見て、まだ異変があるようでしたら、小児科に行ってください」 お義母さんとディテは帰っていく救急車に深々と頭を下げた。

■ 6時30分〜

アフロ「よかったですね」 お義母さん「ほんとそう。アフロちゃん大変だったね、二階で休みな」 ディテ「ほんとにこわかった。陣痛なんてもんじゃないよ。」 それからというもの、この日一日は 「おぎゃぁ〜!」 「だ、大丈夫か!?」 の繰り返しである。 守るべき者ができたとき人は強くなるというが、初めは逆であろう。

愛ゆえに、人は苦しまねばならぬ! 愛ゆえに、人は悲しまねばならぬ! 〜サウザー〜『北斗の拳

苦しむし、悲しむし、失うことを恐れるし。 でもそれを背負って歩いていれば、今より強くなることもあるのかもしれない。 ただ、今はあまりにも私は弱すぎる、無力だと感じた朝であった。