アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

刹那を生きろ、袋くん

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どうやら落ち着くらしい。 何やら忘れたが、中のものを守るためにやわらかく合成された袋。 その下に妹子が収まっている。 袋となると、親の仇のように息切って追い回すのだが、こいつは違うらしい。 違うというか、一分前までは追い回していたのだ。 それをどこでどう間違ったのか、妹子は下に潜ってしまい、 「ん?」 袋の下でキョロキョロした後落ち着き、今にいたっている。 袋の彼は、盲点にうまく隠れることができホッとしているのか、 それとも 「や、やばい、お…おちる…おちるって」 絶妙なバランスで宿敵の上で生殺しなわけだ。 蛇の上に乗ってしまったカエル? 気が気でないのではないか。 どうせまた追い回され、八つ裂きにされる運命なのだ。 こんな特殊な状況を楽しんでみてはどうかね、袋くん。 人間は二種類の人種に分けられる。 今を見ている人と、それ以外。 昔話でこんなものがあった。 死刑と決まっている囚人が、かねてからの願いであった王様への謁見の機会を与えられた。 「もし生かしてくれたら、王様の馬を空飛ぶ馬にしてさしあげます」 王様は 「…ならば一年。その間に我が馬が空を飛ばなければ、うぬは死刑だ」 囚人仲間はバカかと罵ったが、 「一年以内に王様が死ぬかもしれないし、俺が死ぬかもしれない。馬が飛ぶかもしれないじゃないか。何にしても、今確実に生きられる」 刹那主義者は「今さえ良ければいいと考えている人」…あまりプラスイメージには思われていないが、本当にそうだろうか? お釈迦様は、 「どうしてこんなにも早く死ぬ人と長生きする人がいるのでしょう…」 そういう弟子の言葉に、こう答えたそうだ 「人の一生は同じですよ。刹那。刹那の今しか人は生きていないのです」 過去にも生きていないし、未来にも生きてはいない。 昨日を思えば戻ってくるわけもなく、明日はいつまでたっても明日。 生きているのは今日だけ。今日の刹那、この瞬間だけだ。 刹那主義というのは、今がいいからそれでいい、というのではなく、 今できることはやってんだ、それでいい、ということなのだと思う。 鬱になり、来年の春の桜を見るのはしんどいや…そうやって人生を閉じたくなっている人も、 「今日1日だけ生きればいい」 そう考えると少しは楽になるのではないか? 私はなった。 なんだか話が飛びまくっているが、今精一杯生きてることに感謝すればいいのだよ。そうは思わないかい、袋くん。 「ふんっ、人にはいえるだろうさ」 過去を後悔し、未来を不安になるのが人間だもの。 刹那だけに意識を向けなければいけない! そうやってがんばるのは、悟りをひらくほどのこと、そんな気がする。 しかし、ただ気が楽になる考え方、少し心がけるだけなら自分にもできそうなこと、そう思うのだが袋くん。袋くん? 袋くーーん! 再び妹子の前に舞い落ち爪立て噛みつかれている袋。 私はソッと取り上げ、ゆっくりたたんで箱にしまっておいた。 「ミィっ!」 妹子の視線が刺さって痛い。